2024年度活動レポート(一般公募プログラム)第27号 (Aコース)
テクノロジーでつなぐ農業→健康→医療
高崎健康福祉大学からの報告
2024年10月20日から10月26日まで、ベトナム ホーチミン医科薬科大学より学生8名(公衆衛生学3名、薬学3名、医療看護技術学2名)を招へいし、「テクノロジーでつなぐ農業→健康→医療」をテーマに交流プログラムを実施しました。本プログラムは、健康・医療を専門に学ぶ学生が、食、栄養、健康、医療のつながりと科学技術の利用について講義、演習、視察、ディスカッションを通して包括的に学び、ベトナムの栄養事情、ライフスタイル、健康課題の解決、改善に寄与することを目的としています。
【講義・演習】
農、栄養、医療(薬)、AI、ブロックチェーン等、それぞれのテーマについて、本学生物生産学科、健康栄養学科、薬学科、医療情報学科の教員が特別講義、演習を行いました。サプライチェーン、農産物の管理、医療情報の安全性などに深く関わっているブロックチェーン技術や、栄養に関する基礎知識といった座学に加え、スマート農業で使われるドローンのシミュレーター操作、食品や栄養素、カロリーを計算しながら患者へのプランを考える演習など、皆真剣に取り組む様子が印象的でした。
【視察】
農業分野では本学スマートファーム、カネコ種苗株式会社、健康・医療分野では公立藤岡総合病院、黒沢病院、薬分野では日本化薬 高崎工場を視察しました。これらの視察先では、日本における各分野の科学技術の導入の実際を見聞し、日本の現状を学びながら、自国の医療、福祉、農業、物流を多角的に考える機会となったでしょう。ベトナムではパクチーをはじめとする香草、ハーブを日常的に食していますが、ファームで初めて手にしたミョウガは美味しく、招へい者の口によく馴染んだようです。
【プロジェクト】
最終日は、農、食、栄養、医療、健康に、学んだ技術を関連付け、統合することで起こせるイノベーションについてまとめ、グループ毎に発表しました。また、自国の課題に照らし合わせた最新技術の活用と、多職種の連携を基本に、チームプロジェクトとしてディスカッションし、帰国後も、“Improving Community Health Through Technology and Innovation”と題して、オンラインにてプレゼンテーションを実施しました。
【学生交流・文化体験】
来日中は、日々の食事、買い物のほか、地元で有名なリンゴ農園にて、秋空の下、初めてのリンゴ狩りで、本学学生と大いに交流しました。さらに、2泊の学生宅ホームステイでは、一緒におにぎりを作ったり、日本式のお風呂に入ったり、神社仏閣を訪れたりと、日本の生活スタイルや文化習慣を実体験しました。日本人の親切さに触れ、学生と交友を深められたことが一番の思い出だという招へい者の声は、受け入れ側の私たちに大変嬉しく響きました。
今後も、さらなるプログラムの充実を図り、提携大学との親交を深めていきたいと思います。