2017年度 活動レポート 第368号:ひろしま国際センター

2017年度活動レポート(一般公募コース)第368号

広島・長春の友好関係発展をめざす長春理工大学生との科学技術交流

ひろしま国際センターからの報告

ひろしま国際センターは、さくらサイエンスプログラムの支援を得て、2018年2月25日から3月6日までの10日間、中国吉林省の長春理工大学の学生14名と引率教員1名を招へいしました。招へい者の学生たちは、生物工学・機械工学などの分野からの優秀な学生で、日本の科学技術を支える研究機関や企業の視察や学生交流を行いました。

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開講式

1日目

大連空港から広島空港に午後1時過ぎに無事到着し、宿泊研修施設のひろしま国際プラザ(東広島市)に入りました。

2日目

まず開講式を行い、その後日本語授業で挨拶などを学びました。短い体験授業でしたが、招へい者はこの後訪れた企業等で自発的に挨拶をしたり、お礼を述べたりしていました。
午後は、産業技術総合研究所を訪れバイオマスを活用して機能性化学品を製造する研究について話を聞きました。

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日本語授業

3日目

東広島市に本社を置く世界的な食品加工機メーカーのサタケを訪問し、開発技術などの説明を受け、穀物加工の研究開発施設「クリスタルラボ」等を視察しました。米を機械で選別する実演では、学生から多くの質問が出ました。

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サタケを訪問

4日目

午前中は、広島大学工学研究科を訪問し、工学部の周辺や船舶試験水槽を見学しました。その後の研究室訪問では、実験等で使用する機材を見せていただきながら、先生や留学生による説明を受けました。
午後からは留学環境について話を聞き、中国人留学生たちと交流を行いました。

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広島大学工学研究科にて

5日目

前日に続いて広島大学を訪問しました。理学研究科では、はさみや紙を使用して数学のワークショップを行いました。また、同学の研究施設である放射光科学研究センターも見学しました。

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広島大学 数学の授業
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放射光科学研究センターにて

午後は、広大のけん玉サークルの指導でけん玉に初挑戦しました。ゲームも行い大変盛り上がりました。続いて行った日本人学生との交流も、連絡先を交換するなど良い思い出となったようです。

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日本人学生との交流

6日目

平和記念資料館の見学と平和公園慰霊碑めぐりを行いました。慰霊碑めぐりでは、講師から原爆で犠牲となった中国の人々についての説明も聞きました。また、文化体験の一環として皆で作成した折鶴アートを原爆の子の像に捧げました。

写真8
平和記念公園にて

7日目

世界遺産の宮島を訪問し、厳島神社の拝観のほか名物のもみじ饅頭作りを体験しました。広島最終日のこの日、修了証書授与も行いました。

8日目~9日目

京都市に移動し、「京都大学博物館」、「京都伝統産業ふれあい館」「理化学研究所」等を訪問しました。

来日した招へい者が視察や交流を通じて日本の研究・教育環境を視察し、日本文化を体験したことは友好を深める上で意義が大きいことです。また、一緒に交流した日本人学生たちにとっても、中国のことを知り、視野を広げる貴重な機会となったと考えます。このような交流が、日中両国の将来の交流拡大や友好関係構築に結びつくものと確信しています。

お陰をもちまして、本プログラムは実り多いものとなりました。プログラムをご支援いただきましたJST「さくらサイエンスプログラム」関係者の皆様へ心よりお礼申し上げます。