2017年度 活動レポート 第325号:熊本大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第325号

フィリピンの獣医学部生が最先端のサイエンスと環境保全について学ぶ

熊本大学薬学部からの報告

平成30年1月14日〜1月21日、熊本大学薬学部では、フィリピン大学ロスバニョス校獣医学部の学生10名と教員1名を迎え、熊本大学、さらに県内各所において最新の医薬や獣医学さらにそれらに関連する研修を実施しました。

無事に福岡空港へ到着しましたが、空港の建物を出た瞬間から、フィリピンと日本の1月のあまりの気温差に驚いている様子でした。

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その翌日は実質の初日として、熊本大学動物資源開発研究施設(CARD)にて、最新の生殖発生に関する最新のマウス生殖発生技術を学ぶため、講義と実習による1day short programに参加しました。

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最先端のマウス生殖技術の講義に耳を傾ける
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生殖技術について学んだことを実習にて体験
 

2日目は、熊本大学薬学部にて最新の薬学に関する講義を熊本大学薬学部にて行いました。

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熊本大学薬学部長との記念撮影
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最新の薬学研究に関する講義に真剣に耳を傾ける研修生たち
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3日目は、熊本県農業研究センター畜産研究所にて、研究所の概要や家畜の飼養管理技術、さらには生産性および品質向上のために開発された様々な技術についてレクチャーをしていただきました。

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家畜の生産管理と最先端の技術にびっくり!
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4日目は、水俣病資料館にて、水俣に暮らす人々と水俣病の背景や歴史について学びました。昼食後は、国立水俣病総合研究センター情報センターを訪問し、水俣病および水銀中毒に関する研究成果について紹介していただきました。

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水俣病が起こった背景、そして今に至る過程、発生原因などについて詳細な説明に熱心に聞き入る学生達
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5日目は、初日に引き続き、最新の薬学に関する講義と実習を熊本大学薬学部にて行いました。

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最先端の遺伝子解析技術を学ぶ
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最終日である6日目は、熊本の文化、歴史、自然、環境について実際に触れながら学ぶべく、熊本阿蘇地域におけるフィールドワークを行いました。

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本プログラムでは、フィリピンの将来を担う若手獣医師の卵たちに対して、最新の医薬や生殖発生研究の知見や技術、更に家畜の生産管理や環境保全に関する歴史や取組などを体験的に学ぶ場を提供することで、持続的に発展する国際社会の構築において、その一助として貢献できたのではないかと考えております。

本プログラムを実施するにあたり、多大な貢献やご協力いただいた水俣市役所、水俣病資料館、国立水俣病総合研究センター、熊本県農業研究センター、本学の教員、事務職員ならび学生の皆様に対して、深く感謝いたします。また、この度は貴重な機会、そして多大なご支援を頂きましたさくらサイエンスプログラムに対して、厚く御礼申し上げます。