2017年度 活動レポート 第44号:広島大学大学院工学研究科ロボティクス研究室

2017年度活動レポート(一般公募コース)第44号

高速ビジョンとそのロボット応用に関する日・印共同研究

広島大学からの報告

広島大学大学院工学研究科ロボティクス研究室では、平成29年6月11日~7月1日の日程で、インドCSIR-CEERIとBITS-Pilaniから6名の参加者を迎え、20日間に渡り学内での実習および学外視察を行いました。

6月13日、14日は、雲台と高速カメラで構成されるアクティブビジョンを用いて対象物体を追跡する、アクティブビジョン実習を行いました。画像処理のプログラミングと高速カメラ、雲台の制御方法を学ぶ事ができました。


写真1
アクティブビジョン実習の様子

6月14日、広島大学の関係学生の研究内容に関する講演および討論が行われました。研修生は講演された研究内容を興味深く聞き、将来のコラボレーションを見据えた議論を行っていました。また、同世代の学生の研究内容を知り、刺激を受けている様でした。


写真2
広島大学学生による研究紹介及びディスカッションの様子

6月15日、パラレルリンクロボットの三次元トラッキング実習の説明を受け、6月18日~6月21日まで実習を行いました。2台の高速カメラを用いてステレオカメラを構成する事により、三次元の位置情報を取得し、対象物体の三次元トラッキングを行う事ができました。この実習により、パラレルリンクロボットの構造の理解、ステレオカメラによる三次元トラッキングの方法などを学ぶ事ができました。


写真3
パラレルリンクロボットを用いて実習している様子

6月16日、ディープラーニング実習の説明を受け、6月18日~6月21日に実習を行いました。 Darknetと呼ばれるディープラーニングのソフトで人物の認識などを行い、高速カメラで撮影した画像からリアルタイムで人物を認識する事により、ディープラーニングに関するより深い知識とプログラミングの能力を得る事ができました。


写真4
ディープラーニング実習の様子

6月17日、原爆ドーム、広島平和記念資料館、こども文化科学館の視察を行いました。世界遺産に登録されている原爆ドームや原爆死没者慰霊碑、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館や原爆投下当時の広島の様子を展示した広島平和記念資料館を訪れた際には、原子爆弾による被害やその後の日本の復興、後世の平和について各々感じた事があった様です。


写真5
原爆ドーム視察の様子

6月22日、名古屋大学大学院工学研究科にて、人の身体機能を補助するロボットやリハビリテーションのためのロボット等の紹介とデモンストレーションを見学しました。


写真6
名古屋大学知能ロボット学研究室での生活支援ロボットによるデモンストレーションの様子

6月28日、千葉大学大学院工学研究科にて30分程度の講演会の後、機械系コース研究室を見学しました。自動でプレートをはじき返すエアホッケーロボットや、災害時などに危険な場所の捜索をするためのマスター・スレーブロボット等のデモンストレーションを見学しました。他にも折り紙ロボットやけん玉ロボット等、数多くのロボットを見学しました。


写真7
千葉大学での講演会

千葉大学、名古屋大学での見学では、共に非常に興味をひかれた様で熱心に質問をしたり、訪問先の学生と大いに討論を交わしていました。訪問の道中では、日本の多くの街並みを見る事ができ、見学以外でも楽しんでいる様子でした。


写真8
エアホッケーロボデモンストレーション

6月30日は、本研修の最後の総括として、研修生による報告会を行いました。広島大学の関係学生と将来展望について討論をし、 最後にプログラムの修了証を授与しプログラムを無事修了いたしました。


写真9
研修生による報告会の様子

写真10
報告会参加者の集合写真