2016年度 活動レポート 第283号:宮崎大学医学部

2016年度活動レポート(一般公募コース)第283号

最新の生体機能イメージング技術の習得

宮崎大学医学部からの報告

2017年1月25日から2月3日の10日間、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、宮崎大学医学部は、モンゴル国立医科学大学から推薦された11名の若手研究者を招へいし「最新の生体機能イメージング技術の習得」に関するプログラムを実施いたしました。

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プログラムリーダー菱川善隆教授から医学部概要や最新の生体機能イメージング技術の講義が行われました。参加者からは研究等への様々な質問が寄せられました。

参加者は精力的にプログラムに参加し、免疫組織化学、in situハイブリダイゼーション法などの分子組織細胞化学全般の技術並びに、細胞遊走アッセイ法、共焦点レーザー顕微鏡を用いたイメージング技術について学習しました。

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解剖学講座での免疫組織化学実験実習風景。PCNAの免疫染色やin situハイブリダイゼーション法での実習を行いました。
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機能制御学講座 応用生理学研究室での細胞遊走アッセイ法実習風景。参加者からはたくさんの質問が寄せられDNAレベルでのがん細胞研究に高い関心がみられました。

また、透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡を実際に使い、超微形態レベルでの解析法についても学習しました。

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電子顕微鏡室での試料作製風景。走査電子顕微鏡では、他の留学生などからも頭髪を採取し、色素や状態の違いでの詳細な毛髪の状態をみました。

さらに、臨床医学分野においては、附属病院での外来診療の実際やドクターヘリ、ドクターカーの活動について視察を行いました。

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医学部附属病院救命救急センターを見学し、ドクターヘリ・ドクターカーの装備等を見学し、出動要請状況や宮崎県の救急医療体制についての講義を受けました。参加者からは日本の緊急医療体制への高い関心がうかがえました。

また週末には、日本の地域社会や伝統文化をより深く理解する目的で、公共交通機関を利用して鹿児島市を訪問し、火山と共存する生活や南九州の自然を学び、世界遺産登録 尚古集成館仙巌園を見学しました。

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電車やバスなどの公共交通機関を利用し、鹿児島県鹿児島市へ訪問、活火山島桜島の自然・歴史・文化を学び、世界文化遺産「明治日本産業革命遺産」尚古集成館仙巌園にて日本の産業革命遺産を見学しました。モンゴルは内陸国で海がないため仙巌園近隣の海水浴場で、参加者たちは童心に返り思う存分海を満喫していました。

プログラムの成果発表会では、研究活動報告と今後取り組むアクションプランが発表され、活発な意見交換が行われました。

参加者からは、日本の最新研究技術や医療・医学を学び体験したことで、これからも継続的に共同研究や交流を続けていきたいとの声が多数寄せられました。

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修了証書授与式後の集合写真。丸山眞杉医学部長から一人一人に修了証書の授与が行われ、参加者からプログラムの感想と今後の更なる研究への展開や交流などについて、たくさんの意見が述べられました。

最後に、研究者交流プログラム実施にあたり、さくらサイエンスプログラム、宮崎大学医学部各講座ならびに、附属病院診療科の関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

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池ノ上克宮崎大学長表敬