2016年度 活動レポート 第76号:北海道札幌啓成高等学校

2016年度活動レポート(一般公募コース)第76号

マレーシア・サバ州の学生との科学交流 その1

北海道札幌啓成高等学校からの報告

衛星技術・GIS技術を活用した生物多様性保全について学ぶ

さくらサイエンスプログラムの支援により、マレーシア・サバ大学の大学生5名、マレーシア・オールセインツ中等学校の高校性5名・引率教員1名を招へいし、8日間(9/12~9/19)のプログラムを実施しました。

9月12日

定刻の20:30、千歳空港に到着。酪農学園大学の金子先生が出張からの帰国日を合わせてくださったため、海外旅行が初めての招へい者も安心して渡航できました。その後、新札幌へ移動し、受け入れスタッフを紹介。疲れた様子もなく、すぐに我々スタッフとも打ち解け、明日からの研修を楽しみにしながらホテルへ向かいました。

新千歳空港到着

札幌に到着した印象

This explanation of the Sakura Science Exchange Program is very clear. I can fully understand the details related to this program. All the services are very good and convenient.

9月13日

ホテルから3台の車に分乗し、本日の研修場所である酪農学園大学へ。途中のトウモロコシ畑の風景にすごく感動していたのが印象的でした。最初の2日間は、来年の1月にSSH海外研修でマレーシアへ行く生徒を中心とする本校生徒、および酪農学園大学生と一緒に研修を受けました。

午前中は、酪農学園大学金子正美教授から、GISを活用して森林をモニタリングする方法の概要を学んだ後、各研究室を訪問しながら北海道の森林生態系について学んでいきました。酪農学園大学の学生が頑張って英語で説明してくれました。

GISの講義風景
酪農学園大学研究室訪問

午後は、酪農学園大学の星野仏方教授、小川健太准教授、川村真也講師より、スペクトルの基礎について、野外でのスペクトル分光器を使った実習を交えながらの講義を受け、地球観測衛星を活用したリモートセンシングの原理や利用方法について学びました。

酪農学園大学スペクトル実習

研修の後、ホストファミリーとの対面式を行い、マレーシアの学生はホストファミリーとともに帰宅しました。

酪農学園大学での研修の印象

I learnt how to do the map, how to do the measurement of the land, trees and so on. This is very good for us. I can know how to do google map in the future. (Daniel)

9月14日

午前中は、北海道大学地球環境科学研究院の根岸淳二郎准教授の指導により、水の安定同位体比分析によって、水の循環をモニタリングする手法の講義を受けました。持続可能な地下水脈を確保するためには、水源となっている森林を守る必要があること、水の安定同位体比分析による水循環の研究は、流域が有する土壌、地質条件等の影響を受けないため、有効な調査手法であることを学びました。お昼には、北海道大学の留学生になった気分で、大学の食堂で昼食を取りました。

環境科学院での安定同位体比分析機の説明
水の組成比の計算演習
根岸先生ありがとうございました。

午後は、北海道大学大学院理学研究院栗原純一特任准教授、およびTAの指導により、野外で植物の葉のスペクトルデータを取得した後、そのデータの解析方法を学び、衛星画像との関係を学びました。

衛星に搭載するカメラの製作室見学

研修後、本校生徒と一緒に札幌ステラプレイスを見学した後、ホストファミリーと一緒に札幌の夜景を見に行きました。

水の研修について

This program is more on chemistry. I think this lecture and practical study on water circulation and isotope analysis will keep going in the future. This program also challenging. (Koid)

スペクトルの研修について

The study on remote sensing and spectrum analysis was very impressive. The teaching method of the teachers made it easier for me to learn this new methods. Both of this new subjects will be very useful for me. I also think that both of this new subjects will be very useful for the future of agricultural sector. (Nathanael)