2014年度 活動レポート 第187号:東海大学理学部

2014年度活動レポート(一般公募コース)第187号

韓国から高校生を招へい
環境測定を通じた科学技術交流

東海大学理学部

2014年1月5日~1月11日の7日間、大韓民国ソウル大学校師範大学付属高等学校の生徒17名、引率教員3名の計20名が東海大学湘南キャンパスを訪問しました。

現在、東アジアには大気汚染などの共通の環境問題があります。そこで、生徒自身で窒素酸化物(NOx)や火山ガスの測定器を作成し、実際の環境測定を通じて科学技術への関心をより高めて頂きたいと考え、このプログラムを実践しました。

1日目

羽田空港へ出迎え。大学キャンパスに向かうバスの車中で、京浜工業地帯や高速道路網、環境に配慮した自動車、神奈川県西部の地理などについて紹介しました。大学宿舎に着後、オリエンテーション。

オリエンテーションの様子

2日目

東海大学理学部化学科・関根嘉香教授による環境科学の講義の後、大学内の研究施設を見学。午後、池田四郎研究員の指導によりNOx測定器具の製作実習。実習中は大学院生・大学生が補佐し、高校生との交流を深めました。

関根教授による環境科学の講義

池田研究員による測定実習

NOx測定器を作成し記念撮影

3日目

株式会社ガステックを訪問、硫化水素測定用検知管を各自作成、工場見学。

ガス検知管の仕組みを学習中

4日目

宿舎周辺で捕集したNOxの化学分析。得られたデータについて考察。午後は鎌倉へ移動、鎌倉大仏などNOx等により被害を受けた文化財を視察。

鎌倉の大仏を視察

5日目

東京に移動、浅草で路上環境学の実践、日本科学未来館の見学、テレコムセンターで景観観察などを行いました。

6日目

箱根に移動、箱根の火山地帯を見学し、大涌谷で自作のガス検知管を用いて硫化水素濃度の測定を実践。

箱根で硫化水素濃度の測定

ガス検知管が鋭敏に反応

7日目

活動を総括し、関根教授より各自に修了証が手渡されました。また生徒の活動記録に大学側でコメントを付けて返却、生徒達からはお礼の手紙をもらいました。

生徒の活動記録ノート

また会う日まで、さようなら。

参加者のアンケートを見ると「プログラムの内容も良かったし、細かいところまで綿密に構成されていました。すべての関係者が親切で、最善を尽くしてくださいました」「多様な科学実験と見学ができ、新しい経験を積むことができて良かった。特に韓国ではできない色々な体験が多くて良かった」など、非常に高い満足度が伺えました。
JSTのご支援のもと、参加者・受入側双方にとってとても有意義な活動が出来ました。関係各位に厚く御礼申し上げます。